白血球中の単球の割合
目次
定義と背景
白血球中の単球の割合とは、末梢血に存在するすべての白血球のうち、単球が占める比率を指します。血液検査の自動解析で算出され、一般にパーセント表示されます。
この割合は相対的指標であり、単球そのものの増減だけでなく、好中球やリンパ球など他の白血球の増減にも影響されます。そのため解釈には注意が必要です。
臨床では、割合と同時に単球の絶対数も確認します。絶対数は白血球総数に割合を掛けて得られ、炎症や血液疾患の評価に有用です。
単球は骨髄で産生され、血中を循環したのち組織でマクロファージや樹状細胞へ分化します。自然免疫の要として重要な細胞群です。
参考文献
正常範囲と解釈の要点
成人の単球割合は概ね2〜8%が目安とされますが、施設や測定法により基準範囲はわずかに異なります。年齢や妊娠でも変動します。
割合だけでなく、絶対単球数(×10^9/L)を見ることが大切です。白血球総数の影響を受けないため、病態の把握がより正確になります。
単球割合の上昇(相対的単球増多)は、他の白血球の低下でも起こりえます。したがって、他系統と総数の同時評価が不可欠です。
一方で絶対単球増多は持続性がある場合、慢性感染や自己免疫疾患、骨髄系腫瘍(例:CMML)の検索が検討されます。
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測定法と理論
単球割合は、血球計数用の自動分析装置で測定されます。インピーダンス法やレーザー散乱、蛍光フローサイトメトリーが用いられます。
インピーダンス法は細胞が小孔を通過する際の電気抵抗変化を検出し、粒径に基づいて細胞を分類します。古典的で堅牢な原理です。
レーザー散乱や蛍光測定は細胞内部構造や顆粒性を反映し、単球を他の白血球から高精度で識別するのに役立ちます。
必要に応じて末梢血塗抹標本の目視分類や、CD14/CD16によるフローサイトメトリーでサブセット評価が行われます。
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臨床的意義
単球は病原体の貪食、サイトカイン産生、抗原提示を担い、感染や炎症、組織修復に中心的な役割を果たします。
単球増多は結核などの慢性感染、炎症性疾患、回復期の所見として見られます。持続時は血液内科的精査を検討します。
特に絶対単球増多が3か月以上持続する場合、CMMLなど骨髄系腫瘍の鑑別が重要です。末梢血像や骨髄検査が必要になることがあります。
単球減少は重症感染、薬剤、再生不良性貧血などで見られ、感染リスクの上昇と関連します。原因精査と支持療法が要点です。
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変動要因と日内変動
喫煙、肥満、ストレス、睡眠不足などの生活要因は白血球系に影響し、単球割合にも間接的な変化をもたらします。
日内リズムにより白血球は時間帯で変動します。採血時間を揃えることで、経時的比較の再現性が高まります。
感染症や外傷、手術後など急性イベントでは白血球像が大きく変化し、単球割合の一過性変動がみられることがあります。
妊娠では白血球数が増える傾向があり、基準範囲も異なる場合があります。背景状況を考慮した解釈が重要です。
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